今年からiOSでのIDFA(広告識別子)の利用が困難になり、アプリ製作者にとっては大きな変化が訪れることになる。
iOSからの広告収益が30〜40%程度減少するので、広告モデルのアプリはiOSでは運用しづらくなっていく。
この変化からして、広告モデルのアプリをiOSのみで展開するのは避けた方がよいだろう。
今はUnityやFlutterのように、iOSとAndroidに同時に展開できるフレームワークが存在しているので、こういったものを利用してアプリを制作し、プラットフォーム固有の変化によって生じるリスクを軽減していくことが、より重要になると思われる。
AppleとGoogleの違い
AppleがあっさりとIDFAのオプトイン化を進めたのは、自社が広告によって収益を得ていないことに原因があるのだろう。
Appleはアプリ内広告に参入しておらず、このためにアプリにいくら広告が表示されても、収益を得られない。
だからIDFAをオプトイン化してもかまわないと簡単に決定したわけだ。
(プライバシーを重視する企業だというイメージを守るため、という理由もあるのだろうけれど)
企業の傾向として、Appleがアプリ内広告を重視することはないので、広告モデルのアプリがiOSを重視するのは得策ではないということになる。
一方で、Androidを開発しているのは広告が主な収入源となっているGoogleなので、今後もアプリ内広告を軽視することはないだろう。
ゆえに、広告モデルのアプリはAndroidを重視した方がよいということになる。
このあたりが昨年のAppleのIDFAオプトイン化の発表によってはっきりした。
個人的な対応
個人的には、元からUnityやFlutterを用いており、iOSとAndroidの両方にアプリを出しているので、活動の仕方にそれほど大きな変化は生じない。
けれども、今後はAndroidへの対応を優先的に考えていくことになるだろう。
Appleがアプリ開発者の利益を重視していないようだと感じられたからだ。