Euro Truck Simulator 2は、ものすごく面白い、というわけではないのだけど、時々は起動して遊ぶゲームになっている。
このゲームは何かというと、欧州でトラックを運転するゲームだ。
といってもレースをするわけではなく、ただ道を走るだけしか、基本的にはやることがない。
それで面白いの? と疑問に思うかもしれないけど、これがけっこう面白い。
ゲームの流れ
このゲームにはこれといった目的はなく、トラックを運転し、荷物の運送をし、報酬を受け取るという作業を、延々と繰り返すだけだ。
仕事のマーケットにアクセスし、運ぶ荷物と運送料、配送先を確認して、仕事を引き受ける。
そして依頼元を訪れ、トラックにトレーラーを接続し、目的地までドライブして運び、決められた駐車スペースにぴったりと停車すると、報酬が支払われる。
仕事が終わるとまた次の仕事を受け、次の街に向かい、また仕事を終わらせ、また仕事を受け…といった感じに、延々と繰り返す。
それ以外には、各街ごとにガレージを購入することができ、そこにトラックを配備して、他のドライバーを雇って仕事をさせ、売り上げの一部を自分の収入として受け取ることもできる。
なので事業がまわっていけば、自分では稼がなくてもよくなるのだけど、運転しかすることがないので、結局は仕事をすることになるだろう。
経営シミュと言えるほどに作り込まれた要素ではないので、そのあたりは期待しない方がいい。
何が面白いのか
ここまで読んで、ゲームの中でまで仕事をして、何が楽しいのかと思う人が多いかもしれない。
しかしこれがやってみると、意外と面白いのだ。
まず、運転するのがトラックなので、普通の乗用車よりも、操作が難しくなっている。
トラックだと道幅に余裕がないので、ステアリングを割と細かく操作する必要がある。
角を曲がるときには、気をつけていないとトレーラーがガードレールに引っかかって動かなくなったりするし、トレーラーが二台連結するタイプだと、さらに操作が難しくなる。
二台連結タイプのバックなんて、ものすごく難しくて、いまだに操作しきれない。
また、スピードを出しすぎると横転したりもするし、時々はマナーの悪いドライバーが突っ込んできて、こちらは悪くないのに事故に巻き込まれたりもする。
このゲームを遊んで、トラックを運転して無事に荷物を届けるのは、けっこう大変なことなんだな、と思うようになった。
トラックを運転して荷物を運ぶという行為自体が、一種のゲーム性を、初めから帯びているのだ。
だからトラックを運転するだけでも、ゲームとして成立しうるのである。
レベルアップ要素がある
仕事をこなすごとに経験値がもらえ、それによってドライバーとしてレベルアップすることができる。
スキルを選択して習得し、長距離輸送の仕事が受けられたり、高価な品物を運べるようになったり、危険物も取り扱えるようになったりする。
これによって受けられる仕事の種類が増え、単価も上がるようになっている。
このように、一般的なゲーム要素も組み込まれている。
スピード違反などもある
ゲームとして障害になる要素があり、スピード違反をすると罰金を取られるし、夜なのに無灯火だったりしても同じだ。
違反をするとピッと音が鳴って、自動的に罰金が所持金から引かれるようになっている。
(どういう仕組みなんだろう)
このあたりの要素は、わずらわしければオフにすることもできるのだけど、ゲーム的なアクセントとして残しておいた方がいいと思う。
また、燃料の概念もあり、不足すると走れなくなる。
そして眠気がさしてくると、頻繁にあくびをするようになり、やがて視界が真っ暗となり、事故を引き起こす原因となる。
なので途中でガソリンスタンドに寄り、休憩所やホテルで仮眠しつつ、仕事をこなしていくことになる。
ただ荷物を運ぶだけでも、気を配る対象は色々とあるのだ。
なお、のんびりと運転していると、リアルでも眠くなってくるので、夜にプレイして、睡眠導入として用いるのもありだと思う。
ゲームを落とす前に、セーブしておくのは忘れずに。
景色の楽しみ
初めはドイツとイギリスと、その周辺の一部地域にしか行けないのだけれど、DLCを購入すると、行動範囲を拡張できる。
拡張で出てくる有名な都市には、そこのシンボル的な建物が用意されており(パリのエッフェル塔とか)、景色を楽しむことができるようになっている。
個人的には、オランダを運転していて、海岸線を走っている時が気持ちよかった。
私はリアルでは車を運転しないのだけれど、ドライブを趣味にする人の気持ちが、少しわかった気がする。
拡張はじわじわと続けられていて、最近ではトルコのあたりにまで行けるようになったらしい。
DLCはsteamのセール時なら、ひとつ数百〜千円くらいで買えるので、それほど負担にはならないだろう。
トラックのカスタマイズ要素が充実している
トラックはベンツやボルボなど、実在のメーカーのものを購入することができる。
そしてエンジンやギア、タイヤやホイールなどをカスタマイズし、性能をアップし、仕事のタイプに合わせたものに換装できる。
それ以外にも、内装のアイテムを追加し、最も長時間見ることになる、車内の様子を自分好みにすることもできる。
フロントガラスにぶらさげる人形をつけたり、後ろの壁にポスターを貼ったり、助手席に助手を置くこともできたりする。
このあたりはMODで増やせるので、いじってみるとなかなか楽しい。
MODいろいろ
このゲームはMODに対応していて、機能や外見を変えることができる。
個人的には、ナビの表示位置を変更したり、ナビの音声MODを入れたりしている。
音声ナビは今年になって追加された要素なのだけど、デフォルトでは日本語に対応していないので、MODを追加して使うことになる。
これまでは時々、高速の分岐を間違えることがあったのだけど、これを導入してからは、そういったミスはかなり減った。
それ以外にも、グラフィックを向上させたりできるし、トラックのパーツを追加することもできるので、MODの種類は充実している。
日本の一部地域で遊べるようになるMODも存在しているらしいけど、私はまだ遊んだことがない。
合う合わないがあると思う
と、ここまで紹介してきたけど、基本的には運転をするだけのゲームなので、派手で刺激が強いゲームが好きな人は、あまり楽しめない可能性が高い。
ゆるめの刺激でもいいかな、と思う人なら、まったりと楽しめるだろう。
実際にトラックのドライバーをしている人も遊んでいるそうで、そういった人たちから見ても、しっかりとした作りであるようだ。
Euro Truck Simulator 2は日本語に対応していて、steamから購入できる。
セール時ならだいたい1000円以下で買えるので、そのタイミングを待つのがお勧め。
