Googleがゲームのクラウドプラットフォーム「Stadia」を発表し、コンソールが不要になるのではないか、という話が出ていた。
しかしサービスの実態が明らかになるにつれ、失敗する可能性が高いことがわかってきた。
成功するのでは、と思った人たちは「netflixのように月10ドル払えば面白いゲームが遊び放題になる」ことを想定したのだろう。
しかし実際には、月額が10ドルなのに加え、ソフトに個別に代金を支払わなければならないことが明らかになった。
そしてその代金は、コンソールと変わらない水準になることもわかった。
(つまり1本あたり50〜70ドルくらいかかることになる)
ソース(英語)
「GoogleはStadiaのゲームがコンソールよりも安くなるとは思っていない」
Stadiaにかかる費用をまとめてみると、
・コントローラー 69ドル
・月額費用 10ドル
・ソフト代 他のコンソールの価格と同じ
となっている。
たとえば2年間Stadiaを利用すると、69ドルに加えて240ドル(10ドル×24ヶ月)が必要となり、合計で309ドルとなる。
現在のレートが約108円なので、33,372円+ソフト代が必要だ。
つまり2年間使えば、Nintendo SwitchやPS4を買うのと同等の費用が発生する。
ハードを2年で使わなくなる、ということはないので、実際にはStadiaの方が高くつく。
となるとゲームユーザーが、いくらかの遅延が発生し、任天堂やソニー、マイクロソフト製のゲームが遊べず、高速回線でないと利用できないStadiaを選択する可能性は低いだろう。
(そして高速回線を用いると、そちらの費用も高くなる)
Stadiaは安くない。
むしろこれまでのコンソール環境よりもお金がかかる。
それでいて、ゲームのラインナップはコンソールのお下がりでしかなく、魅力が乏しい。
ユーザーを引きつけるには、独自に魅力的なゲームを提供する必要があるが、有力なソフトメーカーがStadia独占でゲームをリリースする可能性は、ほとんどないだろう。
(今は複数の環境にリリースするのが当たり前で、それによってソフトメーカーは利益を最大化しているからだ。)
Googleが自らゲームを開発をするのかもしれないが、とりかかっても結果が出るには数年かかるし、多額の費用がかかる割に、失敗するリスクも大きい。
(任天堂ですら時に失敗をする)
Googleのように、事業がうまくいかないとすぐに撤退してしまう企業が、果たしてゲーム開発を持続的に行っていくことができるだろうか?
というわけでStadiaは失敗に終わり、Googleは例によって速やかに撤退を宣言する、という展開になる可能性が高いと思われる。